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「23年目の非常食」1979年に買った非常食を食べてみた。 文:犬養智子 暮しの手帖社

『23年目のサバイバルフーズ。見た目もよく、味もおいしかった。』


暮しの手帖(2001年12月~2002年1月号)の記事でサバイバルフーズが以下のように取上げられました。


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23年目の非常食


メンドリでもないのに、私は1つの卵を抱えて温めつづけてきた。それも22年もの長い間。好奇心とちょっぴりの不安をまじえて。
私の抱える卵は「サバイバル・フーズ25」――25年常温で保つフリーズドライの非常食の缶詰のセットである。
1979年、スリーマイルアイランド(TMI)の世界初の原発事故の年に買い、ずっとストックしてきた。はたしてこの非常食は25年後もおいしいのか、質に変化はないのか?

~ 中略 ~

9月にアメリカで起こったテロは、世界中に警鐘を鳴らした。平和時に市民生活を一気に破壊するテロは、いつでも、どこでも起こりうる。
日本でも、自然の災害、サリンのテロ、レベル4の放射能漏れ事故・・・・・・私たちはすでにいくらか経験ずみなのに、学んで用意することが足りないのではないか? 
日々を楽しむのは人生の基本だけれど、準備をした上で平和を楽しむのが、これからの暮らしの原則ではないか。
私は、いまみたいな不安の時こそ、22年前の非常食を試してみるチャンスだと気づいた。暮しの手帖に相談した。
「そんな古い品がどんな味か、説明にあるようにお湯だけでおいしいのか、変質していないか、レッツ・トライ!」

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浦島太郎の気分で開けてみたら、箱は古びていたけど、中身の缶はピカピカだ。チリはみんなの好物、真っ先に缶を開けると、チリの匂いが立ちのぼった。
「おいしそうじゃない」
そっとつまんでみる。フリーズドライのチリは、カリッと軽く、味もスナックみたいだ。
「おいしい!」「ふだん食べたい!」
テレビを見ながら食べたい。カウチ・ポテトでなく、カウチ・チリだ。

~ 中略 ~

「経年変化してないわ」小林則子さんの一声。脂が浮いた様子もない。特殊フリーズドライの威力だ。
いちばん好評だったのがチキンシチュウ。黄色と豆の緑のコントラストが食欲をそそり、日本人好みのおだやかな味。想像以上においしかった。
野菜とビーフのシチュウは、「中のポテトが昨日煮たみたい、味も匂いも」という声も上がった。

~ 中略 ~

パンの代わりのクラッカーは、ビスケット風で薄味。これは好みが分かれて「味がなくてまずい」という人も。
「塩味でなくていい。水が貴重な非常時に、ノドが乾くクラッカーはダメ」が小林さんの意見で、同感だ。

~ 中略 ~

これまでの日本の非常食は数年しか保たないし、おいしくない。これは非常食に「質」と「家庭の味」の要素を入れ画期的だ。
疑問なのは、アメリカで25年保存で流通している品を、日本では「賞味期限10年、20度以下で正しく保管された場合、25年の長期保存可能」として売っていること。
PL法のためらしいが、はっきり25年にすべきだ。また、開缶後30日保つ品を、日本の表示は1週間としている。こんな自己規制はやめてほしい。


この紹介文は、暮しの手帖社及び筆者の了解により一部を「暮しの手帖 95」2001年11月25日号から転載したものです。
評論家・犬養智子さんが自宅に長年ストックした備蓄食を試食した結果をリポートされています。
筆者の犬養智子さんは、企業広告を一切なさらない事で知られています。
また、暮しの手帖は他誌とは一線を画し消費者の視点から情報を提供するため、やはり一切の企業広告をしておりません。
従って、本リポートは広告ではありません。
詳細なリポート内容をお読みになりたい方は、暮しの手帖社へお問い合わせをなさるか、書店にてバックナンバーをお求めになられてください。
もちろん、商品を購入してご自分の舌で確かめていただく事も可能です。
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