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公益財団法人モラロジー研究所の月刊誌『れいろう』(令和3年3月号)で弊社代表取締役社長・平井雅也のインタビュー記事が掲載されました。

公益財団法人モラロジー研究所が発行する道徳や心の生涯学習誌『れいろう』(令和3年3月号)で、弊社代表取締役社長・平井雅也のインタビュー記事が掲載されました。


<ぼくらの未来スケッチ 15> 二十五年保存できる「美味しい備蓄食」で安心を形に / ㈱セイエンタプライズ 代表取締役 平井雅也
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二十五年保存できる「美味しい備蓄食」で安心を形に


災害時に欠かせない備蓄食(非常食)。3年から5年間の保存期間が一般的ですが、セイエンタプライズのサバイバルフーズは、なんと25年間の超長期保存が可能です。調理方法も簡単で、お湯を注そそいで5分。野菜の彩りが見た目に美しく、ひと口食べると、そのホッとする家庭の味わいに、“美味しくない”“固い”といった備蓄食のイメージが覆されます。

東日本大震災の発生から10年という節ふし目め を迎え、いつまた天災が起こるとも分からない日本。日本の長期保存食市場のパイオニアとして、約半世紀にわたり市場を牽けん引いんしてきたセイエンタプライズの平井さんに、「備そなえる」ことの大切さについてお話をうかがいました。


非日常でも日常と変わらない食事を

── 甘みや旨味がしっかりと味わえるサバイバルフーズに、とても驚きました。


平井 サバイバルフーズは二十五年間保存可能な「美味しい備蓄食」です。なぜ美味しいことが大切かというと、災害時こそ普段と同じくらい美味しい食事をすることが大切だと考えているからです。災害が起こった瞬間に日常は非日常に変わります。しかし、環境が変わっても私たち自身は何も変わりません。食事を災害用に替えることは、大きなストレスになります。できるだけ生活の質を変えず、ストレスをためないためにも、食事というのはとても大事なのです。  また、サバイバルフーズは保存期間が長いので、一般的なものより買い替えの頻度が少なくてすみます。浮いた予算を買い増しにまわせば、計画的に備蓄を増やせるというメリットもあるのです。「よりよい備えがよりよい暮らしにつながる」という弊 社のコンセプトのとおり、災害時でも普段と変わらない、豊かな生活のお手伝いがしたいと思っています。



── なぜ、サバイバルフーズは二十五年も保存できるのでしょうか。


平井 食品が食べられなくなる原因は大きく二つ、腐ることと酸化することです。食品中の微生物が増殖することで食品は腐ります。微生物を含むあらゆる生物は水なしでは生きられないので、高度なフリーズドライ加工で水分を除去し、微生物が増殖できない状態にします。さらに、酸化を防ぐために脱酸素剤で缶の中の酸素を取り除きます。これにより、腐ることも酸化することもなくなるので、常温で正しく保管すれば、超長期保存が可能なのです。



── 平成三十年には、国内製造に切り替えられましたね。


平井 昭和五十三年、弊社創業者であり、私の父・平井進が、アメリカでフリーズドライ食品に出合い、輸入販売を開始しました。島国の日本には、食料の備蓄が大事だという思いからです。 市場をつくっていく中で、“日本の備蓄は日本の技術で”という思いを常に持ち続けていました。輸入の場合、戦争やコロナ禍のような状況に陥ると、仕入れができなくなりますから。 そこで、創業四十年の節目に、国内屈指のフリーズドライ技術を持つ永谷園に製造を委託することを決め、より美味しく、より安定的にサバイバルフーズを提供できるようにしたのです。



失われつつある「備える」という考え

── 衣食住の豊かな現代で、「備える」ことについて、どのようにお考えでしょうか。


平井 『聖書』の「主の祈り」に、「日用の糧を与えたまえ」とあります。神様へ今日の食事をくださいとお祈りするほど、食事は生きる上でとても大切なものです。 かつて、人は一日の大半の時間を、食料を得るために使っていました。食料は自然の恵みとして与えられるので、ときには自然が牙をむき、食料を得られないこともあります。そこで人間は、万が一に備えて食料を保存する技術を磨きました。少しでも長く保存が効く食品、万が一のときに食べられる食材などを常に考えてきました。  私は、山形県米沢市生まれということもあり、上杉鷹山公が好きなのですが、その鷹山公が家老の莅戸善政につくらせた、凶作に備える食の手引書『かてもの』があります。 そこには、主食の糧になる植物とその食べ方、蒔いておくとよいものなど、広く研究された知恵がまとめられていて、さらにこう書かれています。「豊かなるけふ(今日)より、万々一の日の心がけいたすべく候」。いざとなってから動いていては遅いのです。  江戸時代には、天明の飢饉と天保の飢饉と、二度の大飢饉があり、米沢藩でもたくさんの領民が飢えで亡くなりました。『かてもの』は、天明の飢饉の後につくられ、天保の飢饉では、米沢藩から一人の餓死者も出さなかったといいます。  戦後にも食糧難はありましたので、そのときに食べ物で苦労された方も多いと思います。 それでも、豊かな生活が続くと備えを忘れてしまうものです。スーパーの棚に並ぶ食料は、偶然が与えているもので、いつでも必ずあるとは保証されていません。  それに、災害が起きたら国が助けてくれる、という考え方だけではいけません。まずは、自分自身で備える「自助」の努力をしましょう。きちんと備えた国民が集まれば、防災力の高い国となります。



災害と災害の間に生きている

── まずは自助努力で備えることが大切ですね。


平井 自然災害については、東日本大震災から十年が経ち、新しい局面が始まると感じています。 【図1】は、私が考える災害サイクルです。十年というと、災害発生から約十万時間が過ぎたことになり、災害サイクルの考え方では、現在は静穏期になりました。しかし、ここは災害と災害の間というだけで、次の災害が起こるまでの「学び」の期間です。  豊かな自然に恵まれた日本に生きる私たちは、災害と災害の間に生きているともいえます。だからこそ備えの充実を図りましょう。

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── セイエンタプライズとしては、今後どのような取り組みをお考えですか。


平井 よりよく備えるには、日常と災害時の健康について考える必要があります。例えば、自然災害発生時に逃げるためには、自分の足で歩けるように普段から意識して鍛えていなければいけません。そのような視点から、備えのあるライフスタイルの提案、災害時の健康に役立つものを提供したいと考えています。  これからも、一人でも多くの方が、非日常でも変わらず暮らせるためのサポートを続けていきたいですね。



■株式会社セイエンタプライズ 代表取締役 平井雅也さん
昭和43(1968)年、山形県生まれ。大学卒業後、大手繊維メーカーに入社。平成7年の阪神・淡路大震災発生時は、神戸市東灘区の社員寮で被災。8年、父が創業した株式会社セイエンタプライズに入社。12年、代表取締役就任。

〈株式会社セイエンタプライズ〉
住所・東京都千代田区九段南4-7-16
オンラインショップ(セイショップ)・https://www.seishop.jp/


【関連リンク】
れいろう令和3年3月号
公益財団法人モラロジー研究所:https://www.moralogy.jp/

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